音感弱者成長記録

音楽制作方面の活動記録。余談記事多め。

Avid Creative Summit 2019 1日目 Music seminar 1&2 レポート

こんな人向け

・Avid Creative Summitの様子がちょっと知りたい人

 

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休憩時間中に撮った会場の写真

 

6/13のMusic seminar 1 ~ 2に出席してきたのでレポートします。

 

 

既に終わってしまったイベントですが、公式ページは↓

pro.miroc.co.jp

 

会場の様子

会場は西早稲田の「Artware hub KAKEHASHI MEMORIAL」。なんと36.8chのスピーカーシステムを持つ世界的にも珍しい設備らしいです。

 

ターゲットは業界関係者半分、音楽系クリエイター半分といった感じでしょうか。平日の昼という時間設定からもそんな意図を感じます。

 

 

 

Music seminar 1 iZotopeプラグインワークフローセミナー

今回私の1番の目的はこれでした。

 

iZotopeのMPS2を買ったものの、いまいち使い方がわからずに使い慣れた付属のEQやコンプを使っていましたが、この機会にプロがどのように使っているのかを学びに行きました。

 

内容としては非常に満足できるものでした。

 

題材として用意されたシンフォニックメタルのBGMを講師の青木さんが「Relay」、「Neutron 3」、「NIMBUS」、「Ozone 8」をサクサク使って解説しながらミックスしていきました。

 

ちなみになんですがイベント発表後にNeutronの最新版が2から3になったので「3で解説してくれないのではないか」と心配していましたが、ちゃんと最新版の3で解説してくれました!

 

セミナー自体の制限時間がわずか40分という厳しい制約の中でも、ミックス前後の聴き比べから聴きやすさが遥かに上がっているということがわかりました。

 

それとともにワークフローを見ていて、普段自分が「Neutronを必要以上にインサートしすぎていた」ことに気づけたのも大きな収穫でした。

 

iZotopeプラグインは高性能の代わりにCPUパワーやメモリを大きく消費するので、使いどころを選ばないと重くなって作業に支障が出ます。

 

今回Neutronを丸ごとインサートするのでなく「必要なモジュールを判断してインサートすればいい」ということがわかりました。

 

PCのスペックが時代遅れになりかけている自分としては非常に助かりました笑。

 

 iZotopeプラグインに興味が出た方は一度検討してみては?

 

 

2. Music seminar 2 「MASCHINE」と「KOMPLETE」を使ったロックマンのFX作成

 

カプコンサウンドディレクターである辻野さんによるFX(効果音)作成手法紹介でした。

 

FX作成をあまりやったことがない自分としては新鮮な内容でした。

 

数々のシンセの音色を重ねて調節していき、ゲーム画面の視覚的表現をよりリアルに感じさせるFXをプロが作る過程を見ることができました。

 

特にロックバスターのチャージショットの音は「エネルギー弾を放つ音」の他にも「弾が空気を切る音」や「発射時からバスターの金属部品に響く残響」まで感じられて感動。

 

他にもわずか1秒に満たないFXにもシンセの音色が5,6種類重なってできている事実は衝撃でした。

 

ゲームをリメイクする際に「音を新しくしすぎるとリメイク前のファンの期待を裏切る(こんな音じゃなかったのにと思わせてしまう)ことになる」という知見を得られたこともよかったです。

 

時短技として、シンセの「プレビューの音を録音する」という手法の紹介もありました。NIの担当者も「プレビューの音の時点で使われるとは思ってなかった」と驚いていた様子でした。

 

確かにシンセ側で細かく調整しないのであれば、音色のロード時間を省けるので合理的です。

 

 

 

まとめの感想

「参加費無料」のセミナーにしては収穫がたくさんありました。

毎年開催されているようなので、来年も面白そうなセミナーがないかイベントチェックします。

 

 

 

最後まで読んでくれてありがとうございます!